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『はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児』を号泣しながら読んだ話

『はざまのコドモ』、前々から気になっていた本です。ついに買っちゃいました。

知的ボーダーって言葉をご存知ですか?

私は療育に通うまで知らなかったです。

本当にざっくり言いますと知的障害とまではいかないけど、日常生活を送るのには困難をかかえるレベルの人たちのことです。

そんな知的ボーダーの子どもを持つ君影草さんの実体験を『透明なゆりかご』などの作者沖田×華さんが漫画にしたノンフィクションコミックエッセイです。

泣きながら3回読みました。

 

 

『はざまのコドモ』とは

知的ボーダーといわれる、健常児と障害児の間に位置する子どもとその母親 君影草さんの出産から中学入学までのエピソードがつづられています。

重いテーマですが、沖田×華さんの絵柄で緩和されてかなり読みやすいです。

君影草さんも漫画家さんで、「はざまの生活」でネット検索すると『はざまのコドモ』の続きのエピソードが読めます。

 

ボーダー児童の問題

知的ボーダーの子どもたちの一番の問題は、日常生活で明らかに困ることがあるのに、公的な支援を受けることができない点です。

 

ボーダー児とは一概には言えないのですが数値でいいますと

IQ76以上~90未満 (※IQの平均は100)

の子どものことです。

 

IQ(幼児ならDQ)75未満でないと療育手帳がもらえません。

そして療育手帳がないと普通の中学校に進学するしか道はなく、支援学校に行くことができません。

 

『はざまのコドモ』の主人公ヨシくんは、中学生の時点で自分の名前が書けません。

国語や数学の文章題は小学生のレベルがあやしい感じです。

普通の中学校(小学校)で勉強するのは無理ですよね(ヾノ・ω・`)ムリムリ

 

でも、療育手帳を発行するには知能が高すぎるので、普通の中学校に行くしかないのです。

進路相談や就職案内(障碍者雇用)などがある高校にもはいれません。

 

これは大問題です。

 

※ヨシくんは現在20歳を越えて、働いているそうです。10年~15年前の話なので、今は進学についてはもう少し柔軟な対応をとってもらえるかもしれませんが、、、。

IQ75以下でないと療育手帳がもらえないのは今もです。

こはるはDQ58。療育手帳持ち。

こはるは夏に受けたテストでDQ58と出ています。

(4歳前で受けた検査で2歳2ヵ月相当の能力との判定。)

※DQ…幼児はIQを正確に測れないので、DQという診断基準で判断します。

 

ボーダー児の問題に悩むべくもないほど、がっつり知的障害です。(これはこれで親としては悲しい(-_-;))

療育手帳もB2という一番軽度の診断でもらっています。

療育手帳は2年更新なので、今後返納になるかもしれませんが、、、。

まぁ58なのでそんな急に上がるものではないですし、数字的には中程度よりの軽度ですしね。

 

しかもこはるの場合は、普通の同い年の子達の能力が伸びてくるので、今後もっと下がる可能性の方が高いとみています。

※DQ値は“同じ年の子たちの能力と比べてどれくらいか”という基準で数値を出すので、年齢が上がるのに反比例して下がることが多いらしいです。

 

「どこに療育へのモチベーションを持っていけばいいのか」と切なくなった軽度知的障害児の母

私は療育へこはるが少しでも社会に馴染めるようにと思い通っています。

生活のなかでこはるの成長を感じるだけでも十分なんですが、通うからにはやはり

DQ値を1でも伸ばそう

自活できる能力を身に付けてもらおう

という思いもあります。

でも療育を頑張った先にあるのがボーダー児問題です。

言っちゃあいけないことでしょうが、ブログなので書きます。

 

テンションだだ下がりですわ(;´д`)!!

 

しばらく家族のごはんはレトルトカレーにしたいぐらいテンション下がりました。

いや、療育は頑張りますし、ごはんも作りますがね(´・ω・`)

 

なんだか切なくなったというお話です。

 

子どもと相談して未来を決めていこう

『はざまのコドモ』の中では、君影草さんがヨシくんに意見を聞くシーンがよく出てきます。

↑いくつかの中学校に見学に行き、どの学校がいいかを親子で考えるシーン。

 

この姿勢は見習わなければΣ(・⊿・;)!!

と思いました。

 

ぶっちゃけ保護者である君影草さんの方が、ヨシくんの置かれている状況について本人より詳しいです。

※行政や学校にかけあったり、病院に行ったり、本やネットでヨシくんの障害について調べまくっているからです。

 

しかも質問してもパッと返事が返ってくるわけではありません。

このシーンでは君影草さんは1時間待っています。

 

…そんなに待てない(-_-;)

 

でもちゃんと聞く。答えるまで待つ。

自主性を育てるためにもかなり大事なことです。

私は最近療育の先生に「お母さん、本当によく待ってあげられるようになったわね」と言われます。
一年ちょっと前はこはるのペースを待ってあげることが出来てなかてんなぁ、としみじみ思います。

 

日常生活で取り入れられる質問と選択の簡単な例としては

 

・今日着る服を3着の中から選ばせる

・お菓子を2種類見せてどちらかを選ばせる(両方よこせと言われる可能性もある)

 

↑こんな感じです。
簡単なやりとりを重ねていくのがいいんではないかと素人ながら思っています。

 

こはるが中学生、高校生、社会人になるときに、きちんと意見を聞ける関係を築いていこうと決意を新たにしました。

 

『はざまのコドモ』をいろんな人に読んでもらいたい

ドラマ化とかしてくれないですかね。いろんな人に知ってほしいです。

“発達障害”についての認知は結構進んでいると感じます。

(正しい知識かどうかは怪しいところですが、「そういうものがある」ということは認知されてきていると思います。)

モデルの栗原ルイさんやセカオワの深瀬慧さんがTVやラジオで公言してはりますしね。

 

『はざまのコドモ』はもう一歩進んだ発達障害への理解の教科書として読んでほしいなと思います。身近に絶対いますからね。

強く強くおすすめします!!

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